相撲の話
ナナ「ああ、もう!!
イライラするよー!!」
シャンマオ「どうしましたの?
あの日ですか?」
ナナ「ゲームキャラがモデルの私達にそんなものある訳ないでしょ!
コレだよ、コレ!」
シャンマオ「これは・・・相撲の記事ですか?
鶴竜の事が書いてありますね。」
ナナ「そうなんだよ。
鶴竜の相撲が酷くてイライラするの。」
シャンマオ「そうなんですか?
ナナ「そうだよ!!
って、ダメだ。
一旦落ち着こう。」
シャンマオ「深呼吸するといいですわ。」
ナナ「そうだね。
すぅ〜。」
シャンマオ「はい、ヒッヒッフー。」
ナナ「ヒッヒッフー・・・って、これはラマーズ方でしょ!」
シャンマオ「さすがナナはベタなボケにもしっかりツッコミますわね。
少しは落ち着きましたか?」
ナナ「はぁ〜、そうだね。
ありがとう。」
シャンマオ「ではでは、何に怒っているのか聞かせてください。」
ナナ「うん。
シャンマオ「横綱なのに弱いんですか?」
シャンマオ「そうですわね。
彼は長いこと横綱を務めて負けることも珍しい素晴らしい力士だと思いますわ。」
ナナ「うん。
だから、白鵬相手に負けるのは仕方ないかなと思うを
横綱同士というのは仕方ないとして、それよりも格下に負けることは絶対にダメとは言わないけど、負けたら恥じるべきだとは思う。」
シャンマオ「厳しい意見ですわね。」
シャンマオ「それは一体?」
ナナ「しっかりと明記されているんだけど、横綱は神の依り代。
相撲を取っている時の横綱は神様なんだよ。」
シャンマオ「それは・・・壮大な話ですね。」
ナナ「横綱は力士の頂点であるからこそ神様の依り代として振舞わなければいけない。
その代わり、頂点として認められた神様である以上降格する事がない。
これは人間の意思で神様を人間に戻すことは出来ないということだね。
神様を人間に戻せるのは神様・・・つまり横綱だけであり、それは引退という結末でしかないんだ。」
シャンマオ「そうでしたのね。」
ナナ「ここで本題なんだけど、鶴竜の問題は弱いだけじゃないんだよ。
さっきも言った通りに横綱は頂点であり神様なんだ。
だから、大関以下の全ての力士は格下であり人間であり・・・神様に対して全力で立ち向かっていかなければいけない。」
シャンマオ「横綱は頂点ですし、それはわかる気がしますが・・・。」
ナナ「一方で横綱は格下の人間相手にするわけだから小細工をしてはいけない。
相手の力を全て真正面から受け切ったうえで勝たなければいけない。
その上で横綱が負けたのであれば、勝った力士の力と技を賞賛すべきなんだ。」
シャンマオ「では、鶴竜が負けすぎているとは言え、対戦して勝利した力士を褒めるべきではありませんか?」
ナナ「ここで問題なのが鶴竜の相撲なんだよ。
鶴竜はここ一番で変化をつける・・・注文をつけるとも言う相撲を取ることが多いんだ。」
シャンマオ「変化ですか?」
ナナ「変化っていうのはぶつかる直前に右か左に交わして相手の突撃をいなし、そのまま隙だらけの相手を横から倒すというもの。
奇襲の1つであり、真正面からぶつかりあう事を信条とする相撲の世界ではブーイングの嵐が起きる戦法だね。」
シャンマオ「なるほど・・・って、ちょっと待ってください。
横綱は真正面から受けるのが義務なのにかわしてしまうんですか?」
ナナ「そうなんだよ。
そこが批判の対象であり、横綱の器を疑問視する声に繋がるんだ。
相手も横綱は受けて当たり前だと思うから当然対応出来ずに負けてしまう。」
シャンマオ「それは酷い話ですわね。」
ナナ「しかも鶴竜は初優勝のかかった一番でこれをやってしまう。
これは取り直しになってしまい、ブーイングの嵐が起きたが2回目はさすがにまともな相撲を取るだろうと皆が期待しながら見守った。」
シャンマオ「・・・まさか!?」
ナナ「そう、鶴竜は再び変化をつけたんだ。
横綱の2度の変化にブーイングやヤジが嵐のように巻き起こる。
ナナ「そうだね。
これからどうなるか分からないけど、勝ち負けよりも先にこの変化クセを何とかするべきじゃないかな。
それが出来ないなら引退するべきだと思うよ。」
シャンマオ「厳しい意見ですが言いたい事は分かりましたわ。
話してスッキリしましたか?」
ナナ「そうだね、かなりスッキリしたよ!」
シャンマオ「いえいえ、こちらも興味深い話でしたわ。
今後はそのあたりの事も考えながらお相撲を見てみる事にしますわ。」
ナナ「そうだね、今後の動向に注目しよう!」